野鳥観察の参考事項1
野鳥の鳴き声の種類について
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さえずり
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さえずりとは、主に小鳥たちのオスが春から初夏にかけてメスに対しては求愛などをしたり、他のオスに対してはテリトリーを宣言したりする、繁殖期に鳴く美しい声。
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地鳴き
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性別や季節に関係なく「チャ」とか「チー」とか「ジャ」などと一年中鳴く声で、同種のコミュニケイションをとったりするさえずり以外の短い鳴き声。
季節・移動について
野鳥は大きく分けて、「渡り鳥」と「留鳥」に分けられます。
渡り鳥
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夏鳥
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春から初夏にかけて南方から日本に渡ってきて繁殖し、秋に再び南方に渡って行く鳥。
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ツバメ・オオルリ・センダイムシクイ・アオバズク・ホトトギス類など
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冬鳥
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秋に北方から日本に渡って来て冬を過ごし、春に再び北方に渡り繁殖する鳥。
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ツグミ・レンジャク・カモ類・ハクチョウ類など
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旅鳥
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日本より南で越冬し、日本より北で繁殖するもので、春と秋の渡りの時期に短期間日本に滞在する鳥。
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トウネン・キアシシギなどのシギ類やチドリ類など
留鳥・漂鳥
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留鳥
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一年中同じ地域に住む鳥。
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シジュウカラ類・トビ・キジ・アカゲラ・セキレイなど
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漂鳥
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日本国内には住んでいるが夏と冬で住む場所を移動するものを特に漂鳥といいます。
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夏は高い山などに住んでいて、冬になり低山や平地に降りてくる鳥。
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ウソ・イワヒバリ・ミソサザイ・ウグイスなど
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日本の国の中で暖かい地域と寒い地域を移動している鳥。
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アカハラ・ビンズイ・セッカ・アオジなど
ものさし鳥
バードウォッチングでは、ものさし鳥という言葉を良く使います。普通はスズメ、ヒヨドリ、ハト、カラスをものさし鳥として使うことが多いようです。
初めて見る鳥の名を調べる場合、大きさとか羽の色を、すでに知っている鳥と比較することから始まる訳ですが、初心者の場合は、身近な所に何処にでもいる、前記の鳥が出発点となるわけで、これらの鳥の大きさ、色や模様、行動をよく観察しておきましょう。
以下は主な山野の鳥のおよその全長です。
- ミソサザイ→10.5cm ・ ヒガラ→11cm
- メジロ→11.5cm ・ コガラ→12.5cm
- エナガ→13.5cm ・ コマドリ→14cm
- コルリ→14cm ・ シジュウカラ→14.5cm
- スズメ→15cm ・ コゲラ→15cm
- ウグイス→14〜15.5cm ・ アオジ→16cm
- オオルリ→16.5cm ・ ホオジロ→16.5cm
- ツバメ→17cm ・ ヒバリ→17cm
- ヒレンジャク→17.5cm ・ イワヒバリ→18cm
- オオヨシキリ→18.5cm ・ モズ→20cm
- アカゲラ→23.5cm ・ ツグミ→24cm
- ムクドリ→24cm ・ ヒヨドリ→27.5cm
- キジバト→33cm ・ ハシブトガラス→56.5cm